デジタルメディア研究所研究員・東大法学部卒業後、都庁勤務などを経てIT関係のライター、翻訳者。著書に「データベース・電子図書館の検索・活用法」(東洋経済新報社・下中直人、市川昌弘と共著)、「 ソーシャル・ウェブ入門入門 Google, mixi, ブログ…新しいWeb世界の歩き方」(技術評論社)など。個人のブログはSocial Web Rambling

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2007年11月19日

市川編集長に聞いてみよう 〔1〕 レイザー・ラモンの本物はどーしてる?

滑川もかなり雑学には強いほうだが(強いのは主にそれだろうという声も聞こえる)、On Bookの市川編集長も「知らない」と言ったのを聞いたことがないとんでもないモノシリだ。当方の苦手な音楽、芸能、スポーツ分野にもめちゃくちゃ強い。

どのくらい強いかというと、たとえばですね。On Bookのパーティーの後、世田谷の広壮な(w)マンションに泊めてもらったのだが、なんの話のついでだったか「そういえばレイザーラモンの本物ってどうしてるんだっけ?」とふと尋ねてみたところ、たちどころに―

お、それは滑川さんいい質問ですね。

レイザーラモンていうと世間一般的にはレイザーラモンHGの芸名という認識しかないんですね。

まずレイザーラモンていうのはHGの住谷君とRGの出淵君て2人のお笑いコンビ名なんですよね。HGが有名になりすぎちゃって、これも知らない人が多いですね。で、実はこの名前、2人が好きだったプロレスラーの名前から拝借したものなんです。

住谷君は同志社大学のプロレス同好会、出淵君は立命館大学のプロレス同好会で、2人とも学生プロレスで活躍していたのがきっかけで、お笑いコンビを結成したらしい。住谷君のリングネームは「ギブアップ住谷」で、京都統一ヘビー級王者になったことがあるそうです。関西の学生プロレスでは有名な存在だったらしい。

で、2人が学生時代好きだったプロレスラーというのが、当時っていうのは90年代前半だと思うんですが、アメリカのWWF、今のWWEですね。WWFという名前は例のパンダ印の「世界自然保護基金」にオレの方が本家だってクレームつけられてWWEに改名させられちゃったんですね。レイザー・ラモンてのが当時のWWFで活躍していたヒールだったんです。ドラッグの密売人という設定の悪党キャラで、革のチョッキにつまようじというコスチュームで、試合中につまようじを対戦相手に飛ばすというギミックがトレードマーク。

本名はスコット・ホールっていうんですけど、これがアル中でリング外でのトラブルが多い。プロレスラーらしくてぼくはこのタイプ好きですけどね。でも試合すっぽかしたり、暴れて逮捕されたりでWWFをクビになっちゃうわけです。

その後WCWという別の団体に移籍するんですよね。で、そこでハルク・ホーガン、ケビン・ナッシュの3人で「nWo」というチームを作って、これがバカウケして大スターになるんだけど、やっぱり酒とトラブルはあいかわらずで、同じことの繰り返し。いろんな団体を渡り歩きながら最近は姿を見ないなーとか、そんな感じだったんですが……。

ところが最近ですね、スカパーのプロレス専門チャンネルを見ていたら、グレート・ムタがプエルトリコに遠征するという番組の中で、出てきましたよ、スコット・ホールが! いまはプエルトリコの団体に出ているんだそうです。

試合の風景も流れて、体はちょっとたるんじゃったけど、やっぱりプロレスはうまかったですよ。かつてのスーパースターがプエルトリコの田舎の体育館をサーキットして回っているなんて、背中にちょっと哀愁が漂っていて、なかなかいい味を出してましたよ。どうせならHG住谷君にも、あそこまで頑張って欲しいですね。ジイサマになっても腰を振りながら「フォー!」とかやってくれたら感動もんですよ。

うむ、なるほど。いや完膚なきまでに分かったw

というわけで、これからもときどき「市川編集長に聞く」を掲載しようとおもう。

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