2007年09月01日
「子ども農山漁村交流プロジェクト」全国470校をモデル校にした小学生高学年向けの「子ども農山漁村交流プロジェクト」が来年から始まる。農水、文科、総務3省の合同プロジェクト。
■教育CSR会議の眼
*この企画が出た時に、「農山漁村交流」というのは都会の発想で、田舎の子には必要ない、という意見が出たそうだ。しかし、現実問題として、現代の農業は機械化されていて、子どもたちが手伝えるようなものにはなっていないようだ。多くの農家の子どもたちは、農業体験をしないままゲームに没頭している。
*このプロジェクトの行く先は、「修学旅行」というスタイルの構造改革である。京都・奈良という観光地への修学旅行は、まだ旅行というものが一般的ではなかった時代の産物で、ハワイやヨーロッパに子どもたちが家族で行く時代にはそぐわない。旅行ビジネスも「観光型」から「体験型」へとシフトしているわけだから、修学旅行のスタイルも変更されるべきだ。
*北海道が、「子ども農山漁村交流プロジェクト」のフィールドになると、北海道に新しい産業が生まれる。そのための受け皿作り、教育プログラムやインストラクターの養成が必須であろう。「教育観光」という、新しいビジネス領域が生まれるようになるかもしれない。夕張などの破産した自治体が、まず取り組むべきテーマだろう。(橘川)